映画感想【イコライザー】
皆さんは何回も観ちゃう映画ってありますか?
私は基本的に1回観たら見ないです。ただ何事にも例外はある。
ということで今回はその例外映画たちをご紹介したい。
本日は『イコライザー』。それではどうぞ。
前置き
2014年公開のアクション映画。監督はアントワーン・フークア。
『トレーニング・デイ』や『マグニフィセントセブン』など私好みの映画を
数多く手掛ける素敵な監督。
そして彼の映画と言えばデンゼル・ワシントンでしょ!
この二人はペア!ダブルス!ツーマンセル!最強の組み合わせ!
1980年代にアメリカで放送されていたTVドラマ『ザ・シークレット・ハンター』の劇場版です。
全てがバチっとハマった素晴らしい近年稀にみる良作。異論は認めない。
ネタバレ全開で話していきます。
謎のおじさん
そもそもこの映画をどうやって知ったか自分でも覚えてなくて前情報もほぼ無しの状態で鑑賞しました。
逆にそれが良かった。最近はなんか予告で見せ過ぎなことが多いから見ないで本編を鑑賞するというのもまた良いものだ。
主人公はホームセンターで働くおじさんロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)
人柄がめちゃ良くてなんなら私も友達になりたい…。
家での生活は質素で奥さんに先立たれているのだが、そこがいい!!!
音楽と映像がマッチしてもう哀愁がプンプンなのよ。
そして深夜はダイナーに行って本を読むのが日課。『老人と海』っていう本で
私もつい最近本屋で発見して思わず手に取ってしまった。
あとダイナーにティーパックとスプーンを必ず持参するんだけど
そこがいいのよ!わかります?!
テーブルに出した後に細かな位置調整をする几帳面なところが、なんか良い!
そんな性格なんだ!って知れるのが嬉しい。
そして、とにかく普通のおじさんなのである。デンゼルが。
ダイナーでいつも顔を合わせる歌手を夢見る娼婦アリーナ(クロエ・グレース・モレッツ)とも他愛無い会話をいつもして。おまけにアリーナから
自作のCDなんかもらっちゃったりして。微笑ましい。
そんな平凡な日々を送っているわけですよ。
そんなおじさんがよ?
この後、もう、むちゃくちゃするわけですよ!!(興奮)
私は全く身構えることも出来ず、ただただ衝撃を受けましたね(感動)
始まり
ある日、マッコールはアリーナが入院したことを聞く。
病室に行くとアリーナの友人マンディ(ヘイリー・ベネット)が居たため、マッコールがどうしたのかと事情を訊くと娼婦らの元締めロシアン・マフィアのスラヴィ(デヴィッド・ムニエ)が痛めつけたと教えてくれる。
アリーナは客に暴力を振られ反撃。客はスラヴィにクレームをいれ見せしめに
アリーナはボコボコに。
許せねぇえええええ
んで
んでよ!ここからですよ!
マッコールはなんと9,800ドルの現ナマを持って単身スラヴィの居る店に行くわけですよ!
…かっこよすぎません?
大して仲良くもない顔見知り、ましてや友人でも知人でもない。
深夜に少し世間話をするだけの女の子を助けるためにマフィアの元に縁を切るよう頼みに行くんですよ?
ホームセンターの同僚にもラルフ(ジョニー・スアーティス)っていうファットな若者がいるんですが彼は近々、警備員の試験を控えていてダイエット中。
昼飯のサンドイッチにポテチを挟んでるのがマッコールにバレて、マッコールは彼を諭す。
「完璧より前進だ」
はいかっこいい。優勝。こんな同僚いたら最高やん。
マッコールの言葉ってホント人生の確信を突いてるというか心に刺さる名言が多いのよ!また事項で話します。
とにかくそんなハイパー超絶良い人おじさんマッコールが店に赴くわけですよ。
スラヴィに金を渡し、これで縁を切れと。
しかー---し!!
スラヴィとその部下たちは薄ら笑い、その9,800ドルをつっぱね、アリーナは
これからもまだまだ搾り取るとかいう最低ド腐れ発言をします。
マッコールは金を引き取り、スラヴィの机にあったクリスタルスカルをスッと彼の前に移動させます。
はいここ良い~!
マッコールの怒りの表現がGOOD!
それから元来たドアの前まで行きます。
出ていくかと思いきや…
ドン
ドン
ドン
難度もドアを開け閉めします。
ここの描写も良いぃいい!!!!マッコールの怒りの表現の仕方が斬新すぎん?!
ドア開け閉めで怒りの表現します?
普通の映画ならもっと直接的なセリフを言ったりしそうなもんですがイコライザーは違うぜ…
ドアを閉め鍵をし、振り返る。
「16秒だ」
そういって時計のストップウォッチをスタート。
そこからは一瞬。
あっという間に部下を瞬殺。スラヴィも喉元を撃たれ絶え絶え。
スラヴィの元にそっと座るマッコール。
お前は惨めに床で死に絶えると言葉を掛け、スラヴィはどこの誰かも分からない人間に殺される。
ここまでの流れ、完璧です。
度肝抜かれました。
え、この人なんなの?何者?
怒らせたらヤバい人系だったんだー(汗)
後始末
スラヴィが死んだことでロシアンマフィアの仕事にも遅れが生じた。
そこでボスのウラジミール・プーシキンがテディ(マートン・ソーカス)という
超絶凶暴頭脳明晰マン
を送り込む。この人物が!この人物がいいのよ!
演じるは俳優のマートン・ソーカス
私は存じ上げなかったんだけどなんとアメスパ2とかロードオブザリングに
出てるまぁまぁ有名な俳優でした。要チェックやで!
とにかくこの凶暴マン。言葉使いはとても紳士な感じで捜査していくんだけど
相手が舐めたこといったら、もう容赦なしなのよ!
汚職に手を染めてる警官マスターズ(デヴィッド・ハーバー)も一緒に行動してたけどその行き過ぎた制裁にドン引き。
このキャラクターが徐々にマッコールを追い詰めていく過程がマジで最高です。
ただマッコールも只者ではない。テディらがいくら調べてもマッコールの情報が出てこない。
観てる私も「マッコールさん何者なん??」と興味をそそられました。
そして割れるマッコールさんの正体。それは…
DIAはアメリカ国防総省の諜報機関で1961年に設置されたそうです。
マッコールは妻を亡くして引退。
そこでかつての同僚スーザン(メリッサ・レオ)に情報収集を依頼。
この二人の仲の良さ、信頼関係があるからこそ依頼出来たんだろうね。
傷が癒え、姿を消したアリーナについて調べる為、テディは友人マンディを訪ねた。
が、マンディの嘘を知ったテディはそのまま首を絞めて殺してしまう。
ここもね~コワイ!怖いよ!
家の一室で首を絞めて殺される女性と外の日常。
その日常と非日常の対比がマジで恐ろしい。
テディはマッコールの家を見つけ出し、身分を偽って接近。マンディの死体の写真を見せるもマッコールからは何も得られず一旦退散。
テディの調査のスピード早すぎぃー。
最後の戦い
他にも痺れるシーン一杯あるんだけど最後の戦いを語ろう!
テディはマッコールの務めるホームセンターに人質を取って待ち伏せする。
しかしここはマッコールのホームグラウンド。
一人ひとり闇に乗じて殺していくんだけどその殺し方がエグい~~~~。
ドリルで頭貫いたり、有刺鉄線(多分)で首吊ったり。
それを淡々と遂行するマッコールの冷静さが逆に恐ろしい。
圧倒的にデカい(物理的に)敵も苦戦しながらやっちまう。凄すぎ!!
そんで最後よ!最後!
ネイルガン!わかります?ポシューーーンって釘を高速で打ち出す工具!
大工さんが使うんですよね~…
それを人に撃つマッコールパイセン
もだえ苦しむテディ
「お前は…何者だ?」
息も絶え絶えのテディがマッコールに問うんだけど
マッコールは何も答えず、冷徹に引き金を引く。
マジでかっこいい。
この時スプリンクラーの水が降り注いでるんだけどそれがまた良い!
いやぁああ最高ですわ!
この映画は結末が分かっていてもホント何度でも観たくなる。
それは何故なのか!
ストーリー
キャラクター
音楽
セリフ
敵
アクション
全部いいのよ
観てないそこのアナタ!今すぐポチるのです!観ましょう!ね!
名言
セリフがええのよ。
完璧より前進
何者にでもなれる
正しいことをしろ
名言って聞いたところで人生が劇的に変わるわけではない。
ただ名言っていうのは当たり前のことをいっていることが多い。
日々生きてるとそんな当たり前を忘れてしまうこともあるけど名言はそれを
思い出させてくれる。
人生が劇的に変わることはないけど変わるチャンスはくれるのかも。
名言ってそんなもんだと思ってる。うん。
そんな名言を生む映画、それを作る人たち、それを観る私たち
はぁ、映画って素晴らしい。人間って素晴らしい~!
ばいなら